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炎環の俳句

2017年度 炎環四賞

第二十二回「炎環新人賞」記念作品

柿ノ木 裕

猫のふぐり

受賞のことば

新人賞の連絡を受けたばかりで、実感はないのですが、私としてはただ驚いております。七十歳少し前に始めた俳句での晩年の出来事だからです。

石寒太先生とは、二十七、八年前にご縁があって、中国旅行をご一緒させていただきました。旅の途次のある夕方、吟行という仕掛けがよくわからぬままに、俳句二句を提出といわれ作った句のひとつはよく覚えています。桂林の川下りの景です。季語などまったく知りませんでしたが、偶然にも入っています。

  • 壮(ちわん)族の子ぱらぱらと落つ川遊び

俳句に「ぱらぱら」など擬音はよくないが、この句ではよいというご指摘がありました。

二十年後「炎環」に入会し、寒太先生が機会のあるたびにこの句会でのエピソードを引き合いにだし、励ましてくださるお蔭で、何とかやれている次第です。

これをステップに更に俳句とのかかわりを前進させたいと思っております。

新人賞は身に余ること、心より御礼申し上げます。