巻頭句 巻頭とは?
2024年11月
巻頭句
大山 なごみ[東京]
- 前かごの底にとどかぬ西瓜かな
- ❖ まづ拝啓のあとの空白つくつくし
- ❖ ふくれゆくメトロポリタン鳳仙花
- 水澄むや子の三つ編みのゆれどほし
- 動き出すからくり時計天の川
次巻頭
谷村 康志[埼玉]
- これといふ芸のなけれど敬老日
- ❖ 百年に足らぬ一生天の川
- 年金の繰り上げ受給障子貼る
- ❖ 隣人の夜逃げの噂赤とんぼ
- コスモスや犬小屋に貼る忌中札
三席
山田 清明[東京]
- 猿島の要塞跡や桐一葉
- 猿島やトンネル抜くる秋の空
- ❖ 猿島の海や八月十五日
- 猿島の煉瓦の苔も秋めけり
- ❖ 猿島を覆ひつくさむ秋の蟬
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)