巻頭句 巻頭とは?
2021年9月
巻頭句
田辺 みのる[東京]
- ❖ 朝薄暑子の二皿のバイキング
- 菖蒲田の水金色に暮れゆけり
- 未接種の案内係送り梅雨
- ❖ 羽抜鶏牛乳嚙んで飲む老母
- 炎昼のまばたき疾しハシビロコウ
次巻頭
根岸 幸子[埼玉]
- ❖ 青葉風朝の厨の電子音
- ❖ 隣り合ふ学校三つ青榠樝
- 大きな葉大きな株のズッキーニ
- 幼の掌一瞬バッタ跳び出せり
- 腹時計のいつも十二時青田風
三席
内田 百子[東京]
- 鞄よりあんぱん携帯扇風機
- ❖ 真つ黒の投稿画像夏の昼
- ❖ 酸素量測定メーター明易し
- 葛餅や症状すこし重く言ふ
- 後列へ会釈し茅の輪くぐりかな
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)