巻頭句 巻頭とは?
2022年2月
巻頭句
小関 由佳[神奈川]
- 分度器の三度の先へ冬来る
- 花街のネオンも少し聖夜かな
- ❖ スマートフォン忘れしひと日冬の佇
- ❖ ストーヴのがうがう鳴れり別れの夜
- 白息や狼煙かたましひの欠片か
次巻頭
安田 勝彦[東京]
- ❖ 野水仙石垣りんの墓の前
- 寒雷や眉間に皺のピアニスト
- 少年の掛け声つづく今朝の冬
- ❖ 不器用も自分らしさよ冬木の芽
- 阿弥陀堂の裸電球冬木立
三席
丹羽 泰晴[岐阜]
- 聴き役のお礼に貰ふ大根かな
- ❖ 茶の花の金の蘂降り遺言書
- ❖ 老い猫のすり寄る縁の小春かな
- 潜り来し吾子の冷たきふぐりかな
- 酔ひざめの締めのラーメン小夜時雨
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)