巻頭句 巻頭とは?
2022年3月
巻頭句
野田 万佐夫[埼玉]
- 「一身上の都合」語らずおでん酒
- ❖ 色街の探偵事務所枇杷の花
- ❖ 浜焚火囲む男の広東語
- 数へ日や鏡の奥の掛け時計
- 漂へる柚子に頷く仕舞風呂
次巻頭
恩田 周子[東京]
- 江戸川の風土に馴じむ寒椿
- ❖ 鳥総松神すこやかに座します
- 成木責の季語とも知らず初講座
- ❖ 鏡開きパックの中の餅三つ
- 三婆の顔触れ同じ女正月
三席
副田 氷見子[福岡]
- ❖ 冬さうび淋しがり屋の人見知り
- 風花や蒼き瞳の王女の絵
- 初御空B G M のシュトラウス
- 通院日記す余白や初暦
- ❖ 聞きたくて声ききたくて初電話
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)