巻頭句 巻頭とは?
2022年7月
巻頭句
元川 よしひろ[埼玉]
- 新しきトランクルーム春田道
- ❖ 総ガラス張りの市役所春の空
- 手をつなぐ黄色の帽子樟若葉
- ❖ 欅若葉ビル三階の歯科医院
- 踏切の小型トラック春の虹
次巻頭
吉川 久子[神奈川]
- うす紅梅背に広がる青き宙
- ❖ さくらさくらさくらさくらの銀の笛
- ❖ 花冷えの銀笛かたし恋の歌
- 春銀笛ウクライナ禍のララバイよ
- 春眠のピアノ起こしつつキーたたく
三席
内田 百子[東京]
- ❖ 卒業の子を連れ浅草東洋館
- 人語漂ふ春昼の治療室
- 早起きの片頰重し春の鳥
- アマゾンの大きな置き荷蝶の昼
- ❖ 「百歳はあつといふ間よ」夏館
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)