巻頭句 巻頭とは?
2022年8月
巻頭句
吉川 久子[神奈川]
- ❖ 銀笛のロングトーンや夏の山
- 銀笛のブレスの軽し夏来る
- 夏富士や霧笛句会の十五人
- ❖ 霧笛橋渡りはじまる夏句会
- 箱根路のまぶしき山や麦の秋
次巻頭
鈴木 正芳[新潟]
- 蚕豆や父との会話成り立たず
- ❖ 青葉道杖ごとの母抱きあげ
- ❖ 午後二時や汗の染み込む手術帽
- 禍ばかりのニュース微塵に切り薄暑
- 翻りけり公約と夏燕
三席
谷村 康志[埼玉]
- 豆飯や思春期の子の生返事
- 甘酒や大黒様の太つ腹
- ❖ まづ山へ一礼ひとつ岩魚釣り
- ❖ 夏草や企業誘致の夢ひとつ
- 禅寺のこれ見よとあり沙羅落花
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)