巻頭句 巻頭とは?
2022年10月
巻頭句
丸山 きゅん[東京]
- ❖ 待つことに慣れし四年目江戸風鈴
- 蜜豆や永代供養の話など
- 閉館の岩波ホール蟬時雨
- 置き配のままの猫の餌日の盛
- ❖ 自販機の並ぶホームや原爆忌
次巻頭
黒﨑 千賀女[新潟]
- ❖ 岩牡蠣や潮の香満つる親不知
- ヒスイ石親子の探し夏の浜
- 高原のひとひのいのち花きすげ
- 百合の香のまつはりつきしハイヒール
- ❖ 救急車去りゆくあとのちちろ虫
三席
久保 たんぽぽ[東京]
- ❖ 丸めがね蘭鋳いつも見られをり
- 夏料理とほきむかしの恋話
- 声小さく「私はわたし」夏薊
- 夏の月ミッキーマウスの細き首
- ❖ 今朝の秋ゑ文字三つの詫びメール
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)