巻頭句 巻頭とは?
2023年2月
巻頭句
鈴木 正芳[新潟]
- 欠けはじむる想像力やレノンの忌
- ❖ 電力を奪ふ戦力風冴ゆる
- ❖ 初雪や傘の上なる核の傘
- 砲弾の如き魚群や開戦日
- 夜咄や銃創のある白寿翁
次巻頭
山口 繭[埼玉]
- 炎環35周年の前年
- ❖ クリスマスキャンドル灯し34
- 初御空コロナ蹴上ぐるトウシューズ
- 冬苺あいどるのゐる大広場
- いちご大福十代の隠し事
- ❖ 寒灯し三十五本のキャンドルよ
三席
中村 朔[神奈川]
- 銀杏散る病院前の誓ひの碑
- ❖ 日輪のまろきしろがね冬に入る
- 冬浅し三色刷りの菓子の函
- ❖ 十二月八日動かぬ星見上ぐ
- 賀状書く文字は小さき鳥に似し
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)