巻頭句 巻頭とは?
2023年10月
巻頭句
谷村 康志[埼玉]
- ❖ 理容師と育児のはなし台風圏
- 鯖雲やエラーばかりの草野球
- 枝豆や問ふ成績の生返事
- 出棺や白萩散れる道白し
- ❖ 手紙にも書けぬ病状桐一葉
次巻頭
菅原 輝子[神奈川]
- ❖ 横須賀のどぶ板通り梅雨明くる
- ❖ 十七音の泡立ちてきし髪洗ふ
- ひまはりのひとつ余所見をしてゐたり
- 七歳の空想ばなし青りんご
- 報告の良きことひとつ墓参り
三席
久保 たんぽぽ[東京]
- 川端の干しつぱなしのアロハシャツ
- ❖ てのひらの空蟬欠勤の電話
- 脈動のただゆつくりと熱帯夜
- ❖ 夏の果足の小指のレントゲン
- 今朝の秋小さく結ぶごみ袋
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)