巻頭句 巻頭とは?
2024年2月
巻頭句
藤岡 ひるま[大阪]
- ❖ 冬青空もうすぐゐなくなるわたし
- ❖ 編んで編んで編みつづけふと毛糸憎し
- 発作的失踪願望寒卵
- クリスマスローズ唇なめて噓
- ふとゐなくなりし八手の花に雨
次巻頭
森 ゆみ子[埼玉]
- 河馬象に耳打ち小春のリビング
- 冬薔薇一本体幹ほめられし
- ❖ 寒満月透明色の力満つ
- 寒暁の割りし卵の名はきよら
- ❖ 十二月輪ゴム一箱買うてをり
三席
榊 はたはた[東京]
- ❖ ユーミンの黒縁眼鏡十二月
- 冬の雨坂のぼる手にタルトタタン
- 酉の市手裏剣語る外国語
- ❖ 熱燗やじやこ天四角皿の丸
- 輪に並ぶ巨石文明雁の列
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)