巻頭句 巻頭とは?
2024年3月
巻頭句
大和田 響子[山梨]
- カスタネットの音跳ね返り冬の空
- ❖ 見て撮りてゆつくり崩す聖菓かな
- 数へ日の首差し出せり美粧院
- 栞紐猫にかじらる三日かな
- ❖ 鎮魂のごとく雪舞ふ四日かな
次巻頭
榊 はたはた[東京]
- ❖ 日向ぼこ左半身から飽きし
- 傘たたむ道山茶花のべとべとす
- 冬の街日は爆音とともに去り
- ❖ 震災のニュース冷たき靴磨く
- 眷属に走る神あり初不動
三席
岡田 荘一[神奈川]
- 福島を思ひ出さすや雪催
- P S A の高き宿病初不動
- ❖ 寛容な未来であれよふくれ餅
- 玄関のしやこばさぼてん客待てり
- ❖ ピラカンサに鳥の来てゐし冬至かな
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)