巻頭句 巻頭とは?
2024年5月
巻頭句
涼風 たゑ[長野]
- 蒲公英やハミングかろき下校の子
- ❖ 風光る径への主導権の犬
- ❖ 玄関にふて寝の犬よ春の雨
- 桜餅ひとつ分け合ひ仲直り
- 啓蟄や「信濃毎日」駄句ひとつ
次巻頭
谷村 康志[埼玉]
- ❖ 山売りて学費の足しに山笑ふ
- ❖ 日当たりの悪しき社宅や春の泥
- 仙厓の布袋のあくび落第子
- 小便のあとの身震ひ春闘期
- 分家より質素な住まひ燕来る
三席
甲斐 りん[千葉]
- 伏在の断層に蝌蚪育ちけり
- 春泥へ半身の出て躙口
- ❖ 降りること永遠になき駅山ざくら
- 人生にアクセントなぞ青き踏む
- ❖ 雛菊やしやがみて少し分かること
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)