巻頭句 巻頭とは?
2024年6月
巻頭句
鈴木 正芳[新潟]
- 追伸は仮設入居や梅便り
- ❖ 春雷や脳の抽斗すこし開け
- ❖ 傘ささぬままの謝罪や春の雨
- ペースメーカー春風を先導す
- 朧月涙溜むればなほのこと
次巻頭
三倉 十月[東京]
- ❖ あたたかや駅にバターのかをり満つ
- ❖ 叱られてゐるおとうさん糸柳
- 二十人分の餃子や春の月
- 連翹や子供の溢れ出すチャイム
- ワッフルの鉄板の熱復活祭
三席
森 ゆみ子[埼玉]
- 春曙パジャマの釦ハート型
- ❖ 鉛筆の軸の金色春満月
- ❖ 花見弁当完食美術教師かな
- 万愚節喧嘩の相手洗濯機
- 入学の子の新調の眼鏡かな
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)