巻頭句 巻頭とは?
2024年8月
巻頭句
三倉 十月[東京]
- ❖ 白薔薇や子ども哲学入門書
- ❖ 水ずつと流しつぱなしや夏料理
- 午後の風甘やかにあり夏木立
- 白壁に文字の浮き出しオーデコロン
- 枇杷の実やあつさりとある愚痴ひとつ
次巻頭
森 ゆみ子[埼玉]
- 「夢みたいじゃのう」行列の背に五月
- ❖ みどりさす若葉マークのレジの胸
- 青空の青へシャッター夏帽子
- カーブ・ミラー裏の丸見え薄暑かな
- ❖ 廃業のグーチョキパン屋薫る風
三席
甲斐 りん[千葉]
- 京鹿子寺先に句の積まれゆく
- ❖ 連れ合ひのやうに寄り添ひ滝と撮る
- 片白草うつかりを待つ忌み言葉
- 夏野菜丸かじりてふ肯定感
- ❖ 母のなく実感のなくソーダ水
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)