巻頭句 巻頭とは?
2024年9月
巻頭句
新保 克佳[群馬]
- ほうたるや樺美智子へ小さきルビ
- ❖ 洗顔の鼻ていねいに梅雨の入
- 筆跡の母受け継ぐや額の花
- ほうたるの点灯開始十九時半
- ❖ 田植ゑ了ふフラダンスして笑ひけり
次巻頭
大和田 響子[山梨]
- ❖ 手品師のひらくこぶしよ梅雨に入る
- ❖ でで虫の肥ゆる音聴く闇夜かな
- デイリリー一日早く出立す
- ひとの背に翼のなごり半夏雨
- 紙ストローの唇にやさしや合歓の花
三席
菅原 輝子[神奈川]
- ❖ 怒らせてみたきをとこよ心太
- 年金の微増の知らせ守宮鳴く
- ❖ 七音のだうだうめぐり熱帯夜
- 炎昼をゆくや水待つ夫の墓
- 見るだけのダイヤモンドよ暑気払ふ
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)