巻頭句 巻頭とは?
2025年1月
巻頭句
百瀬 一兎[千葉]
- 霜降や喪服のひとをよけて駅
- 婦人降りタクシーたゆん露の駅
- ❖ 乗り換への階段一段飛ばし秋
- ❖ お悔やみのメール下書き鳥渡る
- 秒針のゆつくり動く秋時雨
次巻頭
谷村 康志[埼玉]
- 靴下の穴を繕ふ膝毛布
- ❖ 夢追へば妻に泣かれし近松忌
- ❖ 死ぬときの誰も善人帰り花
- 人類の顔の変遷大くさめ
- 木枯や保育所拒む横断幕
三席
内田 百子[東京]
- ❖ てのひらのくすりなないろ秋ともし
- バードショー待つ園庭の秋気かな
- ❖ 団栗や品川宿の妓楼跡
- 黄落や時間つぶしのカフェテラス
- 秋惜しむ博物館の第五室
❖印=石 寒太主宰特選
巻頭とは?
炎環の俳句作家は、同人と一般会員に分かれます。一般会員は毎月5句を投句しますが、石寒太主宰はそれらのすべてに目を通し、必要に応じて添削もします。そのうえで主宰は、5句全体に対し、秀逸と認めた順に作品を並べ、その順に従って「炎環」誌に掲載します。
このページでは、その1位の作品を「巻頭」、2位を「次巻頭」、3位を「三席」と呼んで、それぞれの作品を紹介します。(同人についてはこちら)