主宰句 2019年5月 黒兎抄 (五) 石 寒太 風花のしんがりに蹤く楸邨よ 「やあ、寒太君」蘭の香に楸邨来 蛇穴を出でて即ち擲(う)たれけり 角曲がるたび春虹の向き違ふ きさらぎの哲学堂や獏の貌 城山のおぼろ屹立伊豆の海 春満月届かぬところ母の部屋 赤海鼠嚙む式根島新五郎 2019年4月 2019年6月