主宰句 2019年9月 黒兎抄 (九) 石 寒太 万緑や分水嶺に足浸し 身半分入れてをとこの黒日傘 夏至の雨鬼の濡れたる鬼瓦 地球儀にかぶせし汗の夏帽子 夜釣より帰らぬ人の三年目 夏痩せの妻に真赤なリボンかな まづ麦茶飲む停年の朝かな 訃ひとつ受く梅雨明けの改札口 2019年8月 2019年10月