主宰句 2020年11月 令和抄 (十一) 石 寒太 楸邨の硯洗へば海の色 ひらがなの街にひとひら秋の雲 秋暑し大雁塔の影へ坐し にんげんの輪郭に汗流れをり 日日増ゆる死者数に馴れ夏了る 秋風や思惟の解かれし思惟仏 ひとりひとり花野のひとりになりにけり 子規の最期の書簡 秋彼岸「書キタキコトハ山ホドアリ」 2020年10月 2020年12月