2014年4月
ほむら通信は俳句界における炎環人の活躍をご紹介するコーナーです。
炎環の軸
- 総合誌「俳句」(KADOKAWA)4月号の「クローズ・アップ=遠藤若狭男句集『旅鞄』」に、石寒太主宰が「一句鑑賞」を寄稿。〈わが肺の癌たとふれば霜の花 遠藤若狭男〉を取り上げ、〈若狭男さんと私とは癌友である。互いに何回かの入退院を繰り返して、いま生還している〉と鑑賞。
- 総合誌「俳句界」(文學の森)4月号が、丑山霞外編集長による「平成26年「炎環」新年句会」のレポートを掲載。
炎環の炎
- 朝日新聞3月10日「朝日俳壇」長谷川櫂選、〈俳壇に入選したと桜漬 池田功〉
- 朝日新聞3月17日「朝日俳壇」長谷川櫂選、〈すぐそこの春の扉が開かざる 池田功〉――〈春はすぐそこまで来ているのに。そのじれったさ〉と選評。
- 朝日新聞3月31日「朝日俳壇」金子兜太選、〈学僧の蒼きつむりや猫の恋 前島きんや〉
- 総合誌「俳句」3月号の「平成俳壇」星野高士選「秀逸」〈虎落笛寝返りうてば遠ざかり 天野啓子〉
- 総合誌「俳句界」4月号の「作品6句鑑賞」(井村経郷氏)が、〈坪庭の上垂直に初御空 片岡宏文〉を取り上げ、〈線の描写を徹底的に写生しているところがいい。鋭角な石庭の空間に紺碧の空を置いたことで、その構図を見事に完成させた〉と鑑賞。
- 結社誌「小熊座」(高野ムツオ主宰)11月号の「星座渉猟」(関根かな氏)が、〈月の雨人支へ合ふ二画かな 水沢水音〉を取り上げ、〈雨降る月の夜に、どうしようもない孤独を感じたとしても、あなたを知るだれかは必ずや存在する。そして、ひそやかに支えあっている〉と鑑賞。
- 「第二十一回西東三鬼賞」(岡山県津山市)が応募約3,000句から大賞1句、秀逸10句を選出。「秀逸」に〈正面の三月十一日の海 曽根新五郎〉、〈真夜中のポスト勤労感謝の日 竹内洋平〉
- 「第六回藤岡市桜山まつり俳句大会」(群馬県藤岡市)が応募総数2,118句から特別賞11句を選出。その「特別賞」に、〈冬桜長生きをした気になりぬ 武田連〉(=中里麦外選「特選」)。/ほかに、髙橋洋一選「入選」〈冬櫻近づきすぎし白さかな 曽根新五郎〉、〈樹木葬なら一本の冬櫻 曽根新五郎〉、〈冬桜風を怖れて小さく咲く 竹内美穂〉/中里麦外選「入選」〈桜散る名曲喫茶の昼下り 近藤一石〉/星野光二選「入選」〈三波石に冬日のぬくし比翼句碑 加藤美代子〉、〈再会のひと再会の冬ざくら 伊藤航〉、〈冬ざくらもの言ふたびに暮れゆけり 佐藤弥生〉/吉田未灰選「入選」〈遺句集の一句となりし冬櫻 曽根新五郎〉、〈三波石の(前出)美代子〉、〈山頂へ二百二段や冬桜 中西光〉